2020年08月19日更新

監修記事

不動産の簡易鑑定にかかる費用はどれくらい?どんなことがわかるのか?

不動産簡易鑑定とは何か知りたい

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不動産の鑑定方法には、不動産鑑定士が行う不動産鑑定評価というものがあります。

しかし不動産簡易鑑定という言葉を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?不動産鑑定評価と不動産簡易鑑定は何が違うのか見ていきましょう。

不動産簡易鑑定は業者でバラつきが大きかった

「不動産鑑定評価」とは、国家資格を持った不動産鑑定士が行うもので、作成された鑑定評価書は法的、公的な証明として使用することが可能です。

しかし、不動産鑑定評価書を作成する場合、複数の要因を調査し、専門家が分析を行わなければならないため、費用も時間もかかってしまいます。

そのため、簡易的に不動産鑑定評価を行う方法として用いられていたのが「簡易鑑定」です。

しかし、不動産簡易鑑定は不動産鑑定評価と違い、法的に調査内容などが決められてはいませんでした。そのため調査を依頼する業者によって評価額の精度にばらつき出てしまい、国の方針で簡易鑑定を行うことができなくなりました。

2019年現在、条件付きではありますが、簡易鑑定のようにコストを抑えて評価額の目安を把握したいという用途については、「意見書」または「不動産調査報告書」が用いられています。

国が価格等調査ガイドラインを制定した

以前は、不動産の価格調査等は不動産鑑定士以外も行っていました。

しかし、国土交通省が作成した「価格等調査ガイドライン」により、不動産の価格等調査は不動産鑑定士の独占業務だと定められたのです。

不動産簡易鑑定はどんな時に役に立つのか?

不動産簡易鑑定、現在の意見書または不動産調査報告書と呼ばれている鑑定は、どのような目的で利用されるのでしょうか?

実は、不動産鑑定士が発行するこれらの書類については、コスト削減等を目的として発行することができません。

同一物件に対して短期間の間に再評価を行う場合、手元資料としての利用を目的とする場合など、発行しても良い条件が定められています。

そのため、この条件に適合していない場合については、不動産鑑定評価書を作成しなければなりません。

このことから、意見書または不動産調査報告書は、不動産売買交渉の資料や手元に保管する資料としての目的で利用すると良いでしょう。

不動産鑑定にかかる費用相場について知りたい

不動産鑑定にはいわゆる簡易鑑定と、本格的に調査を行う本鑑定とがあります。

この2つの鑑定方法を依頼した場合、費用はどれくらいかかるのでしょうか?

簡易鑑定の費用相場

簡易鑑定として扱われている意見書または不動産調査報告書の作成では、不動産鑑定評価書を作成する際に定められている評価基準、記載義務などのうち、目的に合ったものを選んで調査を実施します。

そのため、不動産鑑定評価に比べて調査にかかる時間を抑えることができ、その分調査費用も安価に抑えることができるのです。

また、意見書または不動産調査報告書については、書類に必ず記載しなければならない項目の義務などが無いため、必要な調査に絞ってコストを抑えられるというメリットもあります。

不動産鑑定士に意見書または不動産調査報告書の作成を依頼した場合の費用は、約10万円からが相場です。

本鑑定の費用相場

簡易鑑定で得られた調査結果は法的、公的な証明として利用することができませんので、裁判所に提出する資料として不動産鑑定が必要な場合については、本鑑定、つまり不動産鑑定評価が必要です。

本鑑定では、法律で定められた不動産鑑定評価基準に則った方法で不動産の鑑定評価を行い、書類についてもさまざまな項目について記載義務が課せられています。

そのため、調査は短くとも約2週間、長い場合は約1カ月かかり、その分調査費用も高額です。

一般的な不動産鑑定士事務所では、本鑑定の費用について、鑑定を行う不動産の広さ、鑑定額、不動産の状況などをもとに費用を段階的に算出しています。

例えば、評価額が1,000万円以下の場合、更地の土地なら約15万円が相場ですし、建物と合わせて鑑定するなら約20万円からが相場です。

1,000万円以上5,000万円以下の不動産を鑑定する場合については、更地の鑑定が約30万円、建物と土地の両方を鑑定する場合は約40万円が相場とされています。

また、マンションの場合は一戸建てに比べてやや割高になり、1,000万円以下の場合約30万円、1,000万円以上5,000万円以下では約60万円が費用の相場です。

その他の事例、商業ビルなどの事業用建物や、広大な土地について調査を行う場合は、不動産の状況、調査の難易度等によって調査費用が大幅に変わるため、不動産鑑定士に直接相談してみると良いでしょう。

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不動産簡易鑑定ではどんなことがわかるのかについて

簡易鑑定ではどんなことがわかるのか?

一般的に、意見書や不動産調査報告書などは、鑑定した不動産の評価額を知りたい場合に用いられています。

ただし、意見書や不動産調査報告書はあくまで不動産鑑定評価書の一部の基準を用いたり、独自の調査を利用したりして作成する調査のため、評価額の正確性については本鑑定に比べて劣る点には注意しておきましょう。

もちろん、経験豊富な不動産鑑定士が作成した意見書や不動産調査報告書は、本鑑定に劣るとはいえ十分な精度を持っていると考えられますので、できるだけ安価にある程度の精度のある評価を知りたい場合に向いています。

本鑑定を依頼したほうがいいのはどんなケースなのか?

簡易鑑定ではなく、本鑑定、不動産鑑定評価を用いた方が良いのはどのようなケースなのでしょうか?

不動産鑑定評価は、国家資格所持者が作成する公的な書類として扱われるため、裁判や遺産相続、賃料改定、融資時の担保評価などに用いられています。

また、共同所有不動産の利益配分を計算する場合や、変わった例では道路用地などで土地が収用される場合に不動産の適正価格を知る目的でも使用されているのです。

つまり、銀行などの金融機関に提出する書類や、会社関係、裁判、公的機関など、法律に則った信頼性の高い書類、資料が必要な際に、不動産鑑定評価書を用います。

簡易鑑定と本鑑定の使い分けについては、手元資料や価格の目安をつけるなど、あくまで情報として個人的に利用したい場合は簡易鑑定を選び、公的機関に提出する必要があるものは本鑑定を使うと覚えておくと良いでしょう。

どちらを選べば良いのかわからない場合については、不動産鑑定士事務所に相談した際に利用目的を伝えれば、どちらの鑑定が適切かを教えてくれます。

また、公的機関から不動産鑑定書の提出を求められる場合も、どのような鑑定が必要かは伝えてくれることが多いため、実際の利用で混乱する可能性は低いでしょう。

不動産売却を依頼する際の業者の選び方について

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一般の方が不動産鑑定を依頼する場合、相続などで不動産を売却する際の評価額を知りたい場合が多いとされています。

不動産の売却では、適切な評価額を知ることも大切ですが、信頼できる業者に仲介を依頼するのも重要です。

もし、問題のある業者に不動産販売を依頼してしまうと、仲介手数料を自社で確保できるよう他の会社に物件を紹介せず、物件がなかなか売れない「囲い込み」にあう可能性があります。

また、早期に仲介手数料を手に入れる目的で、評価額より大幅な値引きを求められる可能性もゼロではありません。

不動産業者を探す際には、インターネット上の一括査定サイトなどを利用して複数の業者に見積もりを依頼し、対応や販売計画などを比較して信頼できる業者を選ぶようにしましょう。

その他にも、不動産を有利に売却するために、建物を売却する際には内覧者に魅力を伝えられるよう家の状態を整えておく、設備等に劣化が見られる場合はあらかじめ修理しておくことも重要です。

不動産の販売価格は、不動産鑑定で得られた評価額そのままで売れるというわけではありません。

時期や需要などの変化にともない、適切な価格設定で売りに出していたとしても、なかなか買い手が付かないということも多くあります。

特に、近隣で似た条件の物件が売りに出ていると、販売にかかる時間が延びますし、場合によっては値引きを受け入れざるを得ない状態になるでしょう。

このような状況に対処し、できるだけ有利に不動産を売却するためには、広告戦略等に優れた評判の良い不動産業者に仲介を依頼する必要があります。

不動産業者選びは時間がかかりますが、一括査定サイトのサービス等を利用すれば手間をかけずに複数の業者を比較することができるため、不動産鑑定と同時に査定を申し込み、比較検討を進めていくと良いでしょう。

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不動産売却に対応する優良な不動産会社を見つけるには?

ここまで説明してきた不動産売却は、あくまで一例となっています。

正確な売却金額を知るためには、売却前に「売却査定」を受ける必要があります。

そのとき大事なのが、複数社に査定依頼して必ず「比較検討」をするということ!

「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」

「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」

そんな方は、簡単に無料で一括査定が可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。

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一生のうちに不動産売却をする機会はそこまで多いものではありません。

後悔しない、失敗しない売却をするためにも、不動産会社選びは慎重に行いましょう!

この記事の監修者プロフィール

【監修者】株式会社worth style home 濵田昭平

株式会社worth style home

濵田昭平

2005年より東京急行電鉄株式会社財務戦略室主計部にて都市開発における多様な事業セグメントの業務を経験。2012年1月より都心部で高級マンション賃貸仲介業を展開する株式会社ModernStandardへ転職し、賃貸仲介営業職での最短トップ記録樹立。2014年1月より「株式会社worth style home」での総合不動産業をスタート。1,000万円~10億のマンション・土地等の売買仲介業務を行う。

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